NIPT(新型出生前診断)における検査結果の精度は?再検査はできる?
NIPT(新型出生前診断)における検査結果の精度は?再検査はできる?

妊娠中に赤ちゃんの状態を事前に知り、安心して出産に備えたいと考える妊婦さんは少なくありません。近年、その選択肢の一つとして注目されているのがNIPT(新型出生前診断)です。
一方で、「検査結果はどの程度信頼できるのか」「もし再検査になったらどうなるのか」といった疑問や不安を抱く方も多いでしょう。
本記事では、NIPTの検査精度の考え方や数値の見方、再検査や確定検査が必要になるケースについて、わかりやすく解説します。
Contents
NIPT(新型出生前診断)の検査精度はどの程度高いのか

NIPTは「スクリーニング検査」でありながら、他の出生前検査と比べて非常に高い精度を有することが、多くの研究データから示されています。
とくに国内データをもとにしたNIPTコンソーシアムの解析結果は、検査精度を理解するうえで重要な指標となります。
ハイリスク集団における検出精度
日本国内で行われたNIPTコンソーシアムの研究(検査総数34,691件)では、次のような結果が報告されています。
21トリソミーでは、感度(検出率)が99.7%、特異度は99.9%超とされており、ほぼ見逃しのない水準で検出できていることが分かります。
18トリソミーでも感度99.6%、13トリソミーでは100%と、いずれも極めて高い数値が示されています。
陽性的中率が示す意味
一方で注目すべきなのが「陽性的中率」です。21トリソミーでは約96.3%と高い一方、18トリソミーでは約86.9%、13トリソミーでは約53.1%と、疾患の種類によって差が見られます。
これは検査精度そのものが低いという意味ではなく、もともとの有病率が低い疾患ほど、陽性的中率が下がりやすいという統計学的な特性によるものです。
そのため、陽性結果が出た場合には確定診断が必要とされます。
偽陰性の頻度は極めて低い
画像のデータでは、21トリソミーにおける偽陰性頻度は「1/17,346」、18トリソミーでは「1/34,691」、13トリソミーでは偽陰性は確認されていません。
このことから、陰性結果の信頼性は非常に高いといえます。
一般的なハイリスク妊婦との比較
海外データを含むsystematic reviewでは、ハイリスク妊婦全体でも、21トリソミーの感度は97%、特異度は99.7%と報告されています。
日本のNIPTコンソーシアムの成績は、これらと比較しても遜色なく、むしろ高水準の精度であることが分かります。
高精度でも「確定診断ではない」理由
これほど高い精度を誇るNIPTですが、あくまでスクリーニング検査であり、結果のみで診断が確定するわけではありません。
陽性結果が出た場合は、羊水検査や絨毛検査といった確定検査を行い、染色体異常の有無を最終的に判断します。
参考:厚生労働省「NIPT: noninvasive prenatal testing無侵襲的出生前遺伝学的検査」
NIPTの検査精度はどのように評価されるのか

NIPTの精度を理解するためには、いくつかの指標を正しく知ることが重要です。
感度とは
感度とは、実際に染色体異常がある胎児を正しく陽性と判定できる割合を指します。
21トリソミーの場合、感度は約99%とされており、非常に高い数値です。
特異度とは
特異度は、染色体異常がないことを陰性と判定できる割合を意味します。
こちらも21トリソミーでは約99%と高水準です。
陽性的中率とは
陽性的中率とは、陽性と判定された場合に、実際に染色体異常が存在する確率です。
この数値は妊婦さんの年齢によって変動し、35歳以上では約95%前後とされています。
つまり、陽性と出た場合でも、わずかながら偽陽性の可能性があることは理解しておく必要があります。
偽陽性・偽陰性について
偽陽性とは、検査結果が陽性であっても、実際には染色体異常がないケースを指します。
反対に偽陰性は、陰性と判定されたにもかかわらず、染色体異常が存在するケースです。
NIPTは精度の高い検査ではありますが、確定診断ではないという点が重要です。
母親の年齢とNIPT精度の関係

NIPTの陽性的中率は、妊婦さんの年齢の影響を受けます。胎児の染色体異常は、母親の年齢が高くなるほど発生頻度が上がるためです。
例えば21トリソミーの場合、20歳では約2,000人に1人ですが、40歳では約100人に1人まで上昇するとされています。
そのため、年齢が高いほどNIPTの陽性的中率も高くなる傾向があります。
NIPT後の結果別対応方法

NIPTの結果は、主に「陽性」「陰性」「再検査」のいずれかで通知されます。
陽性判定が出た場合
陽性結果は、染色体異常の可能性があることを示すもので、確定診断ではありません。
そのため、羊水検査や絨毛検査といった確定的検査を追加で受けることが一般的です。
陰性判定が出た場合
陰性の場合、染色体異常の可能性は非常に低いと考えられます。
偽陰性の報告はごくわずかであり、ほとんどのケースでは追加検査は行われません。
再検査となった場合
再検査は、検査に必要な胎児DNA量が不足していた場合や、服薬の影響などで正確な判定ができなかった場合に起こります。
この場合、妊娠週数を進めてから再度検査を行えるケースもあります。
確定検査とは何か

確定検査とは、それ単独で診断が確定する検査を指します。
絨毛検査
妊娠11〜14週頃に実施され、胎盤の一部である絨毛細胞を採取して染色体を調べます。
精度は高いものの、流産などのリスクが伴います。
羊水検査
妊娠16週以降に行われ、羊水中の胎児細胞を培養して染色体を解析します。
結果が出るまでに2〜3週間かかり、こちらもわずかながら流産リスクがあります。
まとめ

NIPT(新型出生前診断)は、21・18・13トリソミーにおいて感度・特異度ともに非常に高く、出生前スクリーニング検査の中でも信頼性の高い検査であることが、多くの国内外データから示されています。一方で、陽性的中率は疾患の種類や妊婦さんの年齢によって差があり、確定診断ではないという特性も理解しておく必要があります。
重要なのは、検査結果の数字だけを見るのではなく、結果が出た後にどのような説明や選択肢が用意されているかまで含めて検査先を選ぶことです。
JラボのNIPTは、これまで約10万件の検査実績があり、精度管理や検査体制に強みを持ちます。妊娠10週目から検査が可能で、全国に提携クリニックがあるため、居住地を問わず受検しやすい環境が整っています。
Jラボについて
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J-VPD東京ラボラトリー
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そして、検査会社からクリニックの紹介も行うことができます。
J-VPD東京ラボラトリーの精度管理は厚生労働省と東京都が行っている衛生検査所精度管理調査に参加し、毎年最高評価をいただいております。
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