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妊娠中の麻疹・風疹感染は危険?症状・胎児への影響・予防方法を徹底解説

2025.10.29

妊娠期は、免疫力が低下しやすく感染症の影響を受けやすい時期です。中でも「麻疹(はしか)」と「風疹(ふうしん)」は感染力が極めて強く、妊婦さんやおなかの赤ちゃんに深刻な影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、麻疹と風疹の症状、妊娠中に感染した際の母体・胎児への影響、予防のためにできる対策をわかりやすく解説します。

出生前診断(NIPT検査)ってなんですか?

NIPT検査とは、妊婦さんの腕からの採血で、おなかの中の赤ちゃんがダウン症などの染色体疾患を持っていないかを高い精度でスクリーニングする検査です。

妊娠10~15週(推奨)に採血・検査可能であり、ダウン症候群(21トリソミー)、 エドワーズ症候群(18トリソミー)、パトウ症候群(13トリソミー)とその他の染色体疾患についてもご希望に応じてお調べできます。

新型出生前診断 - NIPT検査 -
実施可能時期 妊娠10週目以降から検査可能。
検体中に胎児由来cfDNAの割合が十分になる時期から採血を行います。
検査対象 主に21トリソミー(ダウン症候群)、18 トリソミー、13 トリソミーの検査、および性染色体異常、微小欠失、性別判断などのオプション項目を含む検査
精度 21トリソミーに関しては、感度99.9%、特異度 99.9%を実現する検査
結果通知までの期間 検査後、結果が出るまでにおおよそ10~14日かかる
補助制度 陽性時の羊水検査費用補助制度あり
価格帯 93,500円~168,000円

麻疹・風疹とは

麻疹は「麻疹ウイルス」によって引き起こされる感染症で、空気感染・飛沫感染・接触感染のいずれでも広がります。感染力は非常に強く、免疫を持たない人が同じ空間にいるだけでほぼ100%感染するといわれています。

潜伏期間は約10〜12日で、発熱や咳、鼻水などの風邪に似た症状から始まり、その後38度以上の高熱と全身の発疹が現れます。肺炎や脳炎などの合併症を起こすこともあり、成人や妊婦では重症化のリスクが高まります。

風疹(ふうしん)の特徴

風疹は「風疹ウイルス」による感染症で、主に飛沫感染や接触感染によって広がります。軽い発熱とともに顔から全身にかけて発疹が広がり、耳の後ろや首のリンパ節が腫れるのが典型的な症状です。 症状が軽く「三日ばしか」と呼ばれることもありますが、妊娠初期に感染すると胎児に重大な影響を及ぼす恐れがあるため注意が必要です。

妊娠中に麻疹へ感染した場合のリスク

妊娠中に麻疹へ感染することには、次のようなリスクがあります。

妊婦自身への影響

妊娠中は免疫力が低下しているため、麻疹に感染すると高熱や発疹に加え、肺炎や脳炎などの重い合併症を伴うことがあります。体力の消耗が大きく、症状によっては妊娠の継続が難しくなるケースも報告されています。

胎児への影響

麻疹は胎児の先天異常と直接的な関係は少ないとされていますが、母体の高熱や炎症反応が原因で流産や早産のリスクが高まります。特に発疹が出てから2週間以内の流産率が上昇するとされ、妊娠前の抗体保有が重要です。 母親に抗体がある場合、その免疫は胎盤を通して赤ちゃんにも移行し、生後しばらくの間は麻疹に対する抵抗力を持つことができます。

妊娠中に風疹へ感染した場合のリスク

妊娠中に風疹へ感染した場合には、次のようなリスクがあります。

妊婦への影響

風疹に感染した妊婦の多くは軽度の発熱や発疹、関節痛などの症状で済む場合が多いものの、免疫力が弱い場合には症状が長引いたり、重症化することがあります。

胎児への影響:先天性風疹症候群(CRS)

妊娠初期(特に妊娠12週まで)に感染すると、胎児が「先天性風疹症候群(CRS)」を発症するリスクが非常に高くなります。CRSでは、心臓疾患・難聴・白内障などの先天異常が現れることがあり、重度の場合は視覚や聴覚に生涯にわたる障害を残すこともあります。 妊娠初期に感染した場合は胎児への感染率が90%以上、妊娠20週を過ぎるとそのリスクは大きく下がりますが、完全にゼロにはなりません。

麻疹・風疹の感染経路と感染予防策

麻疹・風疹の感染経路と感染予防策について解説します。

感染経路

麻疹は空気感染・飛沫感染・接触感染のいずれでも感染します。ウイルスは空気中に長く漂うため、同じ空間にいるだけでも感染する可能性があります。

一方、風疹は空気感染はせず、主に飛沫感染と接触感染で広がります。感染距離は1〜2メートル程度で、マスクの着用や手洗いで一定の予防効果が期待できます。

ワクチンによる予防

麻疹・風疹の最も有効な予防法は「MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)」です。1回の接種で95%以上の免疫が得られるとされ、感染拡大を防ぐためにも集団免疫の形成が重要です。 妊娠中は生ワクチンの接種ができないため、妊娠を希望する段階で抗体検査を受け、必要に応じてワクチン接種を済ませておくことが推奨されています。接種後はおよそ2か月間、妊娠を控える必要があります。

妊娠を計画している方が行うべき対策

妊娠を計画している方は次のように対策しましょう。

抗体検査の受検

麻疹や風疹に対する抗体は、一度感染またはワクチン接種をすれば長期間維持されますが、年数とともに低下する場合があります。過去の感染歴や接種歴が不明な場合は、抗体価の検査を受け、必要であればワクチンを再接種しましょう。

家族やパートナーも一緒に対策を

妊婦本人だけでなく、同居する家族やパートナーも免疫がない場合は感染源となるおそれがあります。家族全体で抗体を確認し、未接種であればワクチンを受けて感染拡大を防ぎましょう。

家族が感染した場合の対応

配偶者や同居家族が麻疹・風疹に感染した場合、妊婦本人はできる限り接触を避け、別室で生活するなどの感染防止策を徹底します。 麻疹の場合は特に感染力が強いため、同じ空間で過ごすこと自体が危険です。過去の感染歴や抗体が不明な場合は、医療機関で抗体検査を受け、必要に応じてガンマグロブリン注射による一時的な感染予防が検討されます。

まとめ

麻疹と風疹はいずれも感染力が非常に強く、妊娠中に感染すると流産・早産、そして胎児の先天異常を引き起こす恐れがあります。 妊娠が分かってからではワクチンを接種できないため、妊娠を希望する段階で抗体検査とワクチン接種を済ませておくことが大切です。 自分と家族の免疫を確認し、感染リスクを最小限に抑えることで、安心して妊娠・出産を迎えられる環境を整えましょう。

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